結婚記念らしいことをしよう② 〜車椅子で結婚式編〜

前回の記事ではウェディングフォトを撮影したお話しました。

結婚記念らしいことをしよう① ~車椅子でウェディングフォト編~

今回は結婚式編になります。

結婚式を行ったのはついこの間の4月上旬でした。
ギリギリ結婚式当日に桜が残っていたらいいな〜と期待していましたが、今年の桜は本当に早かったですね。
いつの間に咲いて、あっという間に散ってしまい、結婚式当日はとっくに新緑に変わっていました。
しかもその日は生憎の雨天。なんなら前日は豪雨で、雨降って地固まるとかいう次元のコンディションですらありませんでした。

自称晴れ女だから当日の朝にはおそらく晴れているのでは…?と、すこぶる期待して当日を待っていましたが、変わりやすい春の天気とは裏腹に、毎日予報通りの天気の素直さに私の晴れパワーは全く抗えず、当日を迎えることになったのでした。

今回お世話になった会場は、京都の高級老舗ホテルで名高いウェスティン都ホテル京都さん。
地元では以前の名称「都ホテル」と呼ばれ親しまれています。
こちらのホテル、京都の桜の名所と言われる琵琶湖疏水の真横にあるホテルでして、桜のシーズンになるとその辺りには湯水のように人が溢れかえることで有名な桜のスポットです。だからこそ桜よ、残っていてほしかった…。


3月31日にホテルの前を通ったときの写真。これは散るな、と二人確信した。

まあともあれ無事に当日を迎えられたのは良かったです。
式場に問い合わせをはじめて実質たった2ヶ月で披露宴を開くことができたのは想定外でした。
普通結婚式&披露宴の打ち合わせ期間は半年以上はかかると思っていたので、今回は小規模の披露宴のみではあったけれど、ちょうど式場も希望の時期に空きがあって本当にラッキーでした。
みんな今年の桜は早咲きだと分かっていたのでしょうか…。

そもそもなぜ今回こちらのホテルでお世話になったのかというと、以前実家に戻った際、父が酔っ払いながら

「私が嫁いだ街はこんなとこです!って家族に紹介してほしいな〜例えば京都の老舗のいいホテルで」

とほぼほぼ都ホテルご指名の提案をしていたからです。(京都の老舗ホテルは他にもありますが、今住んでいるところから一番最寄りが都ホテル)
私達は式場自体にこだわりがなかったので、ちょうどいいやと思い父の提案に便乗する形になったのでした。

老舗ホテルのウェディングともなれば、花嫁が車椅子だということなんて全く不安材料ではありませんでした
問い合わせ時に、私が対麻痺で車椅子であると伝えると、大丈夫ですよと返信があり、そしてすぐに打ち合わせを行うことに。あとはもうほんとトントン拍子で進み、気づけば4月。本当にあっという間でした。

せっかくこういった体験談を書いているので、困ったことをピックアップしようと思うのですが、大して思いつきません。
強いて言えば、古い建物のホテルなので、構造が入り組んでいて、歩いて2分の場所に5分かけて行かなきゃいけなかったくらいです。

衣装は前撮り写真のときとおなじで、ストレートのワンピースにしたら全然着られました。(腕は出していない←重要
ちなみに衣装はホテルと提携しているタカミブライダルさんでレンタルできます。
事前の打ち合わせでおおまかな希望のドレスのデザインや雰囲気を伝えて、候補として10着前後のドレスを用意してくださいます。

やっぱりと言っていいのかあれなんですが、前撮りのときに着た衣装と今回着衣装の質…ぜんぜん違う…。
お値段が4、5倍くらいするので当たり前なんですが、ボーダー夫さんのタキシードも全然こっちのほうが似合っていて、ひょっとしてセミオーダー???っていうくらいぴったんこでした。

後日再度ホテルにて衣装合わせを行いました。私の体のことなどを気にかけて当日新婦用に用意される支度部屋を空けてくださり、本来実店舗に行って行う手間を省いてくださりました。(実店舗が自宅から距離があるのとホテル内にあるタカミブライダルの着替えスペースに段差などがあるらしいので)

衣装合わせのこともさることながら、さすが京都の老舗高級ホテルと言うべきか、関わってくださったスタッフさんの接客の質がとても高かったです。

肝心の費用ですが、そちらははこそこかかりました。式なしの披露宴(親族のみの会食のようなかたち)のみにしてはそこそこかしたのではと思います。
もし大人数を招いて大宴会場を借りていたら(今回は20人いないので小さい会場を借りた)、倍以上はかかっているんだろうと思います。

でも都ホテルは村野藤吾設計で、写真でしか見ていないけれど、大宴会場も相当素敵だし、京都市文化財に登録されてる日本庭園はスーパーイケいて、ここで前撮りも申し込めば出来るし、お料理ももちろん美味しかったし、スタッフさん優しいいし、なにより日本一の観光都市京都だから仕方がないね!

披露宴って実質3時間程度のものだったりするのでやっぱ高価だなーと実感しますね。一生に一度の意味がまた別の意味でわかります。

結婚式当日

当日11時半から集合写真撮影を予定していたので、私たち夫婦は9時にホテルに着きました。ゲストはその2時間後に集合する段取りになっていました。

ロビーで介添えさん(新郎新婦の身の回りのお手伝いをしてくれる人)と落合い、支度室へ。
部屋に着いて早速私はヘアメイクをしドレスを着せてもらい、旦那さんはタキシードを着たあとヘアセットをしてもらいました。
実はその間に雨はゆっくりと上がって、曇り空になっていました。雨のお陰で空気は澄んで、京都の街と山々の緑がきれいに見えました。
余談ですが、その時私が「私晴れ女なんで〜」っと自慢げに言うと、たまたまその時部屋に居た、担当さん、介添えさん、ヘアメイクさん、衣装さん5人も自称晴れ女だという奇跡(?)が。これまた余談ですが、晴れ女は天気が好転すると異様なまでに自分の手柄をアピールしてくる生き物で、披露宴が始まって昼から本当に晴れだしたときには、会場にいる晴れ女全員「私らのおかげ感」を出し、謎の達成感を感じていました。というかあんなに荒れた天気だったのに、晴れたの本当にすごくない???(知らんがなですね、すみません)

右に見えるのが会場となったサーキュラールーム

午前11時前、集合時間より少し早めに滋賀から家族がやって来ました。すでに支度の終えた私がいる控室に両親やおじいちゃんおばあちゃんがやって来て、私の花嫁姿にめちゃめちゃ感激してくれました。その顔を見たらやっぱりやるべきなんだなと強く感じました。
そのタイミングで先日撮影した前撮り写真の台紙を渡したら、意外すぎる高評価で驚きました。
私達と視点が違いすぎるのか、よく撮れてると褒めてくれました。おじいちゃんは感極まって泣いた。
なので、私達の評価はボロクソだったけど前撮りも撮って正解だったようです。よかったよかった。

新婦控室。衣装合わせのときも使わせてもらった部屋。

その後予定通りのタイムスケジュールで親族との集合写真を取り、その後宴会が始まりました。
新郎新婦入場から始まり、父の挨拶、おじいちゃんによる詩吟、親戚のおじさんの乾杯の挨拶があり、その後会食・歓談と一般的な結婚式とそう変わらない内容で宴会は進みました。

こんなかんじの内々な会でした。カンパーイ


ケーキカットもしました。

お父さんの挨拶で初っ端から化粧が崩れたり、おじいちゃんが感極まってマイクの前で固まってしまったりと、少々予想外のことはあったけど、大きなトラブルはなくゆったりと時間が過ていきました。
一度トイレに行く為に、ドレスを脱ぎ、遠くの多目的トイレに行くのは結構大変でした。そのせいもありご飯が満足に食べられなくて残念でした。手を付けていないご飯はタッパーに詰めて持って帰りたかったです。

そんなこんなで2時間半の宴会はあっという間に過ぎ、両親への花束贈呈と旦那さんの挨拶でお開きに。
本当に内々の家族だけの会だったので、一般的な披露宴と同じ段取りをとったのが少し変な感じがしましたが、それはそれでいいかと思います。
披露宴ごっこみたいで楽しかったしみんな笑顔でほっこりとしていました。

まとめ

終わってから言うことでもないですが、終わってからの方が、あれやこれやと理想の挙式像が出てきます。みんなそうかもしれません。
私達の場合そもそもこういったイベントに無関心だったので、ガーデンウェディングとかナイトウェディングとかの存在すら知らないに等しかったし、もし前もって調べ尽くしていたら本当にしたかった神社での神前式も、もしかしたらできたのかもしれません。

ただこれは欲が出てしまっているだけなので、今後友だちの結婚式とかを満喫して発散しようと思います。
楽しかったし、いい思い出になったけれどやっぱりかなり疲れました。当たり前ですが、結婚式の主役は一度きりでいい。なんてったってゲストならご飯もぜんぶ食べられるしね。

今回結婚写真から結婚式までやってみて、なんだかやっと夫婦になれた気がします。
やっぱり形って大事なんだと感じる。紙面上だけでは得られない説得力も達成感もあります。

周りに認めてもらう大切な儀式なんだね。結婚記念らしいことやってよかったです。


やっぱり桜が諦めきれず、各テーブルにおいてもらいました。