巷で噂の排尿予測デバイスDFreeを使ってみました!

排尿…それは生きていく上で切っても切れない、生物として自然な行為―

生きとし生けるもの排尿なしには健康な体は作られません。
一般的には何の苦もなく行える行為。しかし人によっては排尿そのものが心の障害になっている場合もあります。
かくいう私もその一人…。
脊髄損傷のせいで尿意を感じることが出来なくなった私にとって、排尿行為はただの休憩ではなく、ひとつのお仕事と化しました。
いつどのタイミングでおしっこをするか、そんなことをいつも考えて生活をしています。

以前ではタイミングを逃しては容赦なくお漏らしをしてしまっていました。
そのつど自身の体の退化に絶望し、泣きながら服と下着を洗いました。
今ではお漏らしをすることすらできず、これがむしろ体に害をなし、尿路感染症や膀胱炎を併発させる危険を伴うようになりました。

今回紹介するDFreeというデバイスは、そんな私のような人たちのために開発された排尿予測デバイスです!
DFreeと専用のスマホアプリと繋ぐことで、自分の残尿状態を可視化できるという画期的な医療機器なのです!

私がこのDFreeというデバイスの存在を始めて知ったのは、受傷者さんが運営している掲示板の投稿でした。
その時は「へーこんなもんあるんやー」程度で特に気に止めておらず、製品自体もまだクラウドファンディングでの先行予約状態だったので、いつの間にか存在を忘れていました。
しかし先日、とあるテレビ番組でDFreeの開発をしているトリプル・ダブリュー・ジャパン社長の中西敦士さんが出演されているのを見て思い出し、さらに現在すでに個人向けに発売されているのを知り、猛烈に興味が湧いたのでした。

というわけで今回は早速お試ししてみたDFreeの使用後レポートをしていきます!

まずは申し込み

猛烈に興味が湧いてすぐにDFreeを調べてみると、輝かしい受賞歴が出るわ出るわ。日経優秀製品・サービス賞 2017 日経MJ 賞 最優秀賞受賞、経済産業省主催「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2017」でグランプリ受賞など、素晴らしいですね。
これは尚の事期待ができると気持ちも盛り上がってきたところで、製品詳細を見てみると、個人購入価格なんとおどろきの48,900円(税別)………!
なるほどなるほど、そりゃ生まれてホヤホヤのニューカマーかつニッチなデバイスなのでこの価格は仕方がないよね…!…と思いつつもやっぱり高い。
予想していた金額の倍近くの価格に財布の紐がキュッと閉まる音が…。
製品自体を信用していない訳ではないのですが、一度も試していないのにこの値段は流石に躊躇してしまいました。
申し訳ないけどもうしばらく考えよう…と思って1週間程して購入自体の意欲が無くなってきたころに、私のInstagramのタイムラインになんとDFreeの広告が。しかも「限定20台 レンタルサービス開始!」というではありませんか。
ありがとうございます待ってました!と言わんばかりのテンションで早速申し込み。
レンタル料金もお試しにはちょうどいい980円/1週間。これなら気兼ねなくお試し出来るの、でとりあえず2週間で申し込んでみました。

申込み後すぐに確認メールと入金案内のメールが届きました。が、実はこの入金メールを私が気づいておらず、5日経っても何の音沙汰ないと勘違いしていて、「きっと選考から外れたんだなガーン」と思い込んでいました。
すると後日開発のトリプル・ダブリュー・ジャパンさんから「入金がなされていませんが、今回はいかがしますか」と丁寧な電話連絡をいただき、なんとかレンタルをすることができました。
入金されなかったら自動でキャンセルのような対応ではなく、ちゃんと確認を取るあたり、DFreeユーザーになるであろう高齢者などのネット購入不慣れ勢に対する心遣いや、製品の品質向上の意欲を感じました。

入金確認が取れてすぐに製品を発送していただいたお蔭で、翌日には商品が無事到着。
レンタル期間は到着翌日から開始され、期間終了の翌日に発送するというルールになっています。
ちなみに翌日発送出来なければ、延滞料金が発生するので要注意です。

到着した商品の内容はこちら。

①DFree本体
②ローション③固定テープ④USB充電ケーブル

写真にはありませんが、あと「取取扱説明書」と「取り付け方法の図解」が入っていました。

手にとってみてまず初めに思った感想は、「意外とデカイな」です。
私の手のひらほどのサイズがあり、重みもそこそこありました。

専用アプリをDL

早速使ってみたいところですが、残尿状況を計測するにはまず機器を体に取り付けなければいけません。取り付け方法は同封されていた図解の説明書がを見ても出来ますが、そちらよりもっとわかりやすく説明してくれるのがDFreeとスマホをつなぐために必要な専用アプリです。

Dfree iOSアプリ

Dfreeはこちらのアプリを使う前提ですので兎にも角にもまずはアプリをダウンロードしましょう。

アプリのチュートリアルに沿ってDFreeを取り付けていきます。
ここでひとつ問題発生。

膀胱探すのめっちゃむずい…!

難航する膀胱探し

膀胱にセンサーが正しく当てられて初めて機能するこのデバイス。
チュートリアルでは、120度くらいの角度になるように椅子を浅く座り、恥骨からゆっくり上にずらして探しましょうとあり、その通りやっているのですがなかなか膀胱にセンサーが当たらない…。
正しくセンサーが当たるとアプリ画面に青いランプが点灯するのですが一向にそうはならず、当たってませんよ表示の赤点灯のまま。
一瞬青になったかと思ったら、すぐに赤くなる…。(メーカーは2回点灯を推奨)
私の場合、骨盤底筋が麻痺によりゆるっゆるのせいで、通常より膀胱が下がってしまっていて余計に位置把握が難しくかったのかもしれません。(少しでも体勢を変えるとまたズレてしまう)

装着マニュアル動画
私が苦戦した位置合わせモードは03:42〜

どこだ、どこだと膀胱を探すこと10分…やっと青ランプが安定しました。
そうとなれば早く付属の医療用テープ(ガーゼをつけるときなどに使うやつ)で体に貼り付けて固定をしなくては!とテープを貼って手を離した途端、また位置が…ズレっ…たっ…!…キッーーーー!!????
えーっ!苦労してやっと安定したのに、青ランプ基準高すぎ!許容範囲狭すぎ!
こんなに装着に苦労するとは…レンタルで良かったなと思わざる終えませんでした。

とは言え楽しみにしていた手前、このままやめてしまうのは誰のためにもならないので、なんとか粘って貼り付けを試みます。
やっと完成した時には、膀胱探しを始めてから20分くらい掛かっていました…。

これは私だけなのかもしれませんが、先程も言っていた通り、膀胱の位置が下に下がっているせいで、テープで貼り付ける場所が思いっきり下の毛にかかってる壮絶な状態になってしまうのですが、みなさんこの辺りどう?みんな膀胱そんなに上にあるの???
私は痛覚もないので外す時の痛みはありませんが、アンダーヘアだけじゃなくお腹の毛が毛深い人とかギャランドゥある人は毛を剃ることをおすすめします。

画期的な可視化機能

さて、苦戦した装着が完了すれば後は特にすることはありません。
早速現在の残尿量を確かめます。

尿量確認画面。このスクショは測定前のもの

装着直後の残尿量は10段階中の3でした!(※3段階目のスクリーンショット撮りり忘れていました…スミマセン)
私は普段はお腹の張り具合でトイレのタイミングを図っているのですが、正確な残尿量はわかりません。
なのでこのように可視化できると安心できます!
ちなみに、ユーザーが設定したラインに尿が貯まるとアラート通知が出る仕様になっているので!頻尿やおもらしに悩んでいる人にももってこいです!

とりあえず現在の残尿量ではトイレに行くにはまだ早そうなので、アラートが出るまでは放置してみることにしました。

それから1時間後…。
すっかりトイレのことを忘れて作業に没頭していたとき、ふとまだ通知が来ないことを思い出しました。
まだ溜まってないのかな、といつものようにお腹を触ると、あれ…めっちゃ張ってる…。
慌ててアプリを開き、残尿量の数値を確認しましたが、数値は変わらず3のまま。
そんなわけねーだろ!(笑)と思わずツッコミが。
やっぱり膀胱の位置があやふやだから自動的に計測するには限界があるのかも…。
仕方がないので、うまく計測できていないときに役立つ「補助測定機能」を使用することに。

すると…。

トイレすっ飛んでいきました。

膀胱の膨らみで残尿量を測っているので、残念ですが私の体ではどうやら自動計測には限界があるようです。

用を足し終えたら、再度補助測定を行い、数値が減っているのを確認します。
その後排尿したことをアプリが確認すると、グラフに数値が記録されます。記録機能は手動でいつでも使用できるので、こまめに記録を取るとパターンが分かって良いかと思います。

公式サイトからお借りしました。 https://personal.dfree.biz/

まとめ

お試しとして2週間のレンタルをしたのですが、結果使ったのは1日のみでした…。
またあの苦戦した装着作業を行う気にならなかったのが一番の理由です。
装着できていてもちゃんと正しい位置に付けられているのかも怪しく、そのせいで自動測定もできなかったので、私にとってそこまで高い利便性を感じられませんでした。
あとやはり大きさも気になりました。着衣型のワイヤレスとかだったったらもっと使いやすそうだなと勝手に思いました。

しかしまだ生まれて間もない商品なので、私のようなユーザーも少なからずいるのは当然だと思います。
恐らくそれは企業側も百も承知で、とにかく今はDFreeの質を上げていくことに心血を注いでおられるようです。
実際レンタル中にDFreeのサポート窓口の方から使用感などを伺う電話がかかってきました。
その際いろいろと文句を言ったにもかかわらず、使用のコツなどを丁寧に教えてくださいました。
ユーザーの生の声を大事にされている姿勢はすごく好感が持てます。
嬉しい心遣いの一つとして、製品のプロダクトやアプリのデザイン性もこだわっておられる点が特に嬉しいポイントでした。

かなり辛口に講評しておいてなんですが、今後更に進化するであろうDFreeにめちゃんこ期待しています!
私は体の関係で100%の機能を使いこなすことができませんでしたが、そうでない人にとっては絶対便利なデバイスですので、声を大にしておすすめしたいです!

 

DFree Personal  排尿予測デバイス